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ホーム > プレスリリース > スーダン・ハルツーム大学のアーメド ファハル外科教授が来日 重篤な感染症「マイセトーマ (菌腫)」について講演を行う

スーダン・ハルツーム大学のアーメド ファハル外科教授が来日 重篤な感染症「マイセトーマ (菌腫)」について講演を行う

  • 2016/12/08

東京発 – ―マイセトーマはWHOにより今年度「顧みられない熱帯病 (Neglected Tropical Diseases – NTDs)」の公式リストに18番目の疾患として新たに追加されました ―

昨年は、大村 智博士のノーベル賞受賞により、顧みられない熱帯病 (NTDs) が注目されましたが、WHOにより今年度「顧みられない熱帯病」のリストに新たに加わったマイセトーマ (Mycetoma: 菌腫) の中で、特にアンメット・メディカル・ニーズの高い真菌性菌腫 (eumycetoma) に対する新規治療薬として、日本の製薬企業 エーザイ(株) が創製した抗真菌剤ホスラブコナゾールによる臨床試験が、世界で唯一のマイセトーマ専門研究機関であるスーダンのハルツーム大学菌腫研究センター (Mycetoma Research Centre – MRC) で近々開始されることとなりました。

このたび、マイセトーマ治療の第一人者であり、長年マイセトーマのWHOの「顧みられない熱帯病」公式リスト入りを呼びかけてきたハルツーム大学の外科の教授でありMRCの責任者を務めるアーメド ファハル (Ahmed Fahal) 教授・医師が来日し、マイセトーマの疾患、患者さん、治療の実態について、また近々にスーダンで行われる臨床試験への期待について11月28日、東京・渋谷の国連大学で開催されたセミナーで講演しました。

ファハル教授はハルツーム大学のMRCの創立所長であり、プロジェクト資金を捻出するために、自らの個人的ネットワークを駆使して、ゼロからMRCの創立を実現させました。今日、MRCはマイセトーマの治療・研究における世界的なリーダーとして、また信頼できる情報源として国際的に認識されており、WHO協力センターに指定されています。

マイセトーマ (菌腫) について:
中でも真菌性菌腫 (eumycetoma) は、アフリカ大陸などの熱帯および亜熱帯地域に多く見られる感染症で、スーダンでは特に広く蔓延しています。明確な感染経路は解明されていませんが、一般的には汚染された植物のとげの上などを裸足で歩くことにより真菌が皮膚から体内に侵入して感染すると考えられています。主な症状は手足に現れる巨大な腫瘍で、症状が進行すると歩行や労働が困難になり、蔓延地域において貧困、偏見などの社会問題や経済的損失を引き起こす要因となっています。
― 現在の治療法とその限界 ―

  • 社会的な偏見
    著しく外見を損なう原因となり、しばしば手足切断や死亡を引き起こし、心身ともに深い瘡痕を生じる疾患
  • 基本的な疫学情報がない
    この極めて顧みられない病気は基本的な疫学情報に欠けている
  • 熱帯・亜熱帯地域特有の「マイセトーマベルト」
    マイセトーマの原因微生物は、「マイセトーマベルト」という熱帯・亜熱帯地域に特有のものです

病気の原因となる微生物には2つのグループがあります。アクチノマイセトーマ (actinomycetoma) - 糸状菌である放線菌によって引き起こされる型 - は、抗生物質 (アミカシン amikacin とコトリモキサゾール co-trimoxazole) が奏効し、治癒率は90%です。しかし、真菌性菌腫 (eumycetoma) - 真菌型 - は慢性皮膚感染症に進行し、治療しなければ周囲の組織や骨に侵入します。子供および若い成人、特に屋外で働く男性は最も高いリスクにさらされています。

早期治療は有効である可能性が高いですが、患者さんは診療所から遠く離れて住んでおり、病気が進行してから受診する傾向があり、その頃には抗真菌治療が有効なのは25~35%に過ぎません。治療後ほとんどの場合は残存する腫瘤の外科的除去が行われ、再発の可能性が高く、多くの場合は複数回の切断手術、最終的には四肢全体の喪失につながり、合併症と死亡のリスクが伴います。現在の抗真菌剤は高価で、重篤な副作用があり、僻地の農村などで使用するための有効で安全、かつ手頃な価格の根治治療法が切望されています。

現在使用されている真菌性菌腫の治療薬は高価である上、毒性が強く、また12カ月の投与で患者さんの約30%しか治癒しないといった課題があります。治癒しない場合、感染が全身に広がり、繰り返し切断手術が必要となるリスクもあり、新たな治療薬の開発が求められています。真菌性菌腫を含むマイセトーマに関する伝播、有病率、感染経路、および感受性などについての情報は世界的に著しく不足しており、いまだ充分な調査や研究が行われていません。

ファハル教授は、「マイセトーマの患者さんは、顧みられない患者さんの中にあって最も顧みられていません。貧しく、偏見にさらされ、ほとんどの患者さんが遠隔地や農村部に住んでいます。WHO NTDsリストへの追加は、患者さんの窮状を、世に知らしめるものです。マイセトーマの国際的な認知に向けて、私たちは多大な努力を注いできました。治療が困難なこの疾患に、私たちだけでは到底立ち向かえません。患者さんを本当に助ける唯一の方法は、グローバルな理解と支援を得ることです」と述べています。

DNDiは、シャーガス病治療薬としてのホスラブコナゾール (エーザイ株式会社創製) の開発を行った経験を基に、マイセトーマ治療におけるこの薬剤の有効性を試験する機会であると認識しており、2015年~2023年の事業計画に「短期的・実用本位の・ミニポートフォリオ」アプローチとしてその臨床試験を組み入れ、2016年第4四半期にはスーダンのMRCで、エーザイと共同で臨床試験を開始予定です。

なお、DNDi Japan主催による「マイセトーマ写真展&トークセッション」を来年、2017年4月4日 (火) ~17日 (月) の2週間にわたり、JICA地球ひろば (JICA市ヶ谷ビル内) 2階展示スペースにおいて、日本生まれの国際NGO AAR Japan [難民を助ける会] と共同開催する予定です。

以上

添付資料

<マイセトーマの「ホスラブコナゾール」による臨床試験について>

1. 臨床試験の対象となる疾患マイセトーマとは?

【臨床試験対象疾患】
マイセトーマ (mycetoma – 菌腫) の中で、特にアンメット・メディカル・ニーズの高い真菌性菌腫 (eumycetoma) が対象となります。
【原因菌】マイセトーマの原因となる微生物には2つのグループがあります。
① アクチノマイセトーマ (actinomycetoma) - 糸状菌である放線菌によって引き起こされる型 - は、抗生物質 (アミカシン amikacinとコトリモキサゾール co-trimoxazole) が奏功し、治癒率は90%となります。
② 真菌性菌腫 (eumycetoma) - 真菌型 - は慢性皮膚感染症に進行し、治療しなければ周囲の組織や骨に侵入します。主な症状は手足に現れる巨大な腫瘍で、症状が進行すると歩行や労働が困難になります。
【伝染経路】
マイセトーマの伝染経路は未知であり、感染は土壌または動物の排泄物に起因し、棘などによって皮膚に傷がついたところから体内に入って感染すると考えられていますが、それを証明する包括的研究は行われてこなかったのが現状です。さらに、真菌性菌腫を含むマイセトーマに関する有病率、感染経路、および感受性などについての情報は世界的に著しく不足しており、いまだ充分な調査や研究が行われていません。
【主な蔓延国・被害】
アフリカ大陸 (チャド、エチオピア、モーリタニア、スーダン – 特に広く蔓延、セネガル、ソマリア)、メキシコ、インド、イエメンなどの「マイセトーマベルト」という熱帯・亜熱帯地域 (北緯30度から南緯15度の地帯) で、豪雨をもたらす短い雨季と暑くて乾燥した気候の地域に特有な疾患です。蔓延地域において貧困、偏見などの社会問題や経済的損失を引き起こす要因となっており、子供および若い成人、特に屋外で働く男性は最も高いリスクにさらされています。

2. どのような治療が真菌性菌腫に対し行われてきたか?

【治療の有効性】
早期治療は有効である可能性が高いのですが、患者さんは診療所から遠く離れて住んでおり、最初はほとんど痛みもないため、病気が進行してから受診する傾向があり、その頃には抗真菌治療が有効なのは25~35%に過ぎません。治療後ほとんどの場合は残存する腫瘤の外科的除去が行われ、再発の可能性が高く、多くの場合は複数回の切断手術、最終的には四肢全体の喪失につながり、合併症と死亡のリスクが伴います。
【現在の治療の問題点】
現在使用されている抗真菌剤はケトコナゾール (ketoconazole) とイトラコナゾール (itraconazole) ですが、これらには重篤な副作用があります。肝毒性に関する懸念のため、FDAとEMAはケトコナゾールの使用を制限しています。治療期間 (12カ月) と治療費の両方が、流行地域の患者さんと保健当局にとって治療アクセスの大きな障壁となっており、その結果として治療の脱落率が高くなっています。また12カ月の投与で患者さんの約30%しか治癒しないといった課題があり、僻地の農村などで使用するための有効で安全、かつ手頃な価格の根治治療法が切望されています。

3. マイセトーマの世界的な第一人者、MRCのファハル教授・医師が来日

【MRC】
MRC (Mycetoma Research Centre) は世界で唯一のマイセトーマ専門研究機関であるスーダンのハルツーム大学菌腫研究センターです。
【アーメド ファハル (Ahmed Fahal) 教授・医師】
ファハル教授はハルツーム大学の外科の教授であり、MRCの創立所長でもあります。プロジェクト資金を捻出するために、自らの個人的ネットワークを駆使して、ゼロからMRCの創立を実現させました。今日、MRCはマイセトーマの治療・研究における世界的なリーダーとして、また信頼できる情報源として国際的に認識されており、WHO協力センターに指定されています。
【治療開発の急務を訴える】
ファハル教授は、長年マイセトーマのWHOの「顧みられない熱帯病」公式リスト入りを呼びかけてきました。その結果、マイセトーマはWHOにより2016年度「顧みられない熱帯病 (Neglected Tropical Diseases – NTDs)」の公式リストに18番目の疾患として新たに追加されました。マイセトーマの疾患、患者さん、治療の実態について、またスーダンで近々に行われる臨床試験への期待について2016年11月28日、東京・渋谷の国連大学で開催されたセミナーで講演し治療開発の急務を訴えました。

4. 日本の製薬企業エーザイ(株) が創製した抗真菌剤による臨床試験、近々開始予定

【抗真菌剤ホスラブコナゾールによる臨床試験】
真菌性菌腫 (eumycetoma) に対する新規治療薬として、日本の製薬企業エーザイが創製した新規アゾール系抗真菌剤ホスラブコナゾールによる臨床試験が、世界で唯一のマイセトーマ専門研究機関であるスーダンのMRCで近々開始されることとなりました。
【DNDiとエーザイの共同開発】
ホスラブコナゾールは非臨床試験において真菌性菌腫に対する強い抗真菌作用を示すことが確認されています。DNDiはシャーガス病治療薬としてのホスラブコナゾールの治療を経験した後に、マイセトーマ治療におけるこの薬剤の有効性を試験する機会を認識し、2015年~2023年の事業計画に「短期的・実用本位の・ミニポートフォリオ」アプローチとしてその臨床試験を含め、2016年第4四半期にはスーダンのMRC、エーザイと共同で臨床試験を開始することとなりました。
スーダンにおける手術を要する真菌性菌腫患者を対象とした第Ⅱ相無作為化二重盲検比較臨床試験において、ホスラブコナゾールと既存薬 (イトラコナゾール) とを比較した有用性の実証と優越性の検証がおこなわれます。結果のまとめは、2019年第3四半期に予定されています。

【臨床試験の日程】
● 試験計画の承認
– WHO/AVAREF審査          2016年第4四半期
– 国内実施承認 (スーダン)   2016年第4四半期
● 試験実施予定
– 最初の患者の初回来院日   2016年第4四半期
– 中間解析                        2017年第3四半期
– 最後の患者の初回来院日   2018年第2四半期
– 最後の患者の最終来院日   2019年第2四半期
– 結果のまとめ                  2019年第3四半期

【パブリック・プライベート・パートナーシップ (PPP)】
DNDiはホスラブコナゾールの真菌性菌腫の患者を対象とした臨床開発を主導し、その有効性および安全性を検証しますが、エーザイはDNDiに対し、本剤に関する科学的専門知識ならびに治験用製剤を提供します。また、エーザイはDNDiの事業化パートナーとして、本剤の製造、承認申請・登録、および公的機関を通じた蔓延地域における適正価格での提供に関するオプション権を有しています。

5. エーザイ(株) の「顧みられない熱帯病 (NTDs)」に対する貢献
エーザイはWHOの協力のもと、リンパ系フィラリア症治療薬「ジエチルカルバマジン (DEC)」22億錠を2013年から7年間にわたり蔓延国に無償提供する取組みやパートナーシップを活用し、GHIT Fundなどの助成金を受けてNTDsやマラリア、結核に対する新薬の研究開発を加速する戦略を取るなど多大な貢献を行っています。

6. マイセトーマの治療にとって緊急に必要なこと
安価で安全で有効な医薬品による治療のためには、正しい診断、臨床試験による安価で安全で有効な医薬品の検証が緊急に必要なこととされており、スーダンのMRCにおける、エーザイとDNDiの共同開発による、臨床試験の結果に大きな期待が寄せられています。

以上
————————————————————————-
【Drugs for Neglected Diseases initiative, DNDi:顧みられない病気の新薬開発イニシアティブについて】
1990年代後半、発展途上国の現場で医療活動に従事していた「国境なき医師団」のチームは、顧みられない病気に苦しむ患者を治療できないことに苛立ちを募らせていました。患者の治療に使用する医薬品の効果がなかったり、強い副作用があったり、あるいは製造中止になって使用ができないなどの問題があったためです。そこで、国境なき医師団は、1999年に受賞したノーベル平和賞の賞金の一部を、患者のニーズを重視して、顧みられない病気に対する治療薬の研究開発 (R&D) に取り組むための革新的な組織の設立に充てることに決定し、スイス・ジュネーブに本部を置く非営利財団として2003年7月に正式に発足しました。DNDiはヨーロッパを中心とした多くの政府機関および私設財団から資金援助を受けて活動しています。2013年度からは日本政府も参画する公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金 (GHIT Fund) による資金援助も受けています。また、WHOの熱帯病医学特別研究訓練プログラム (WHO-TDR) が常任オブザーバーとして参加しています。www.dndi.org

【DNDi Japanについて】

DNDi Japanは、2003年に日本の活動を開始し、2009年に特定非営利活動法人として東京都の認証を受けました。顧みられない熱帯病 (NTDs) に苦しむ途上国の人々を援助するために日本の窓口として、DNDi本部のプロジェクトを支援し日本国内外の協力先と協働して、NTDsの治療薬開発、それに関連する能力開発、ならびに啓発活動など、発展途上国の人々の保健医療、福利厚生に貢献することを目的とした活動を行っています。www.dndijapan.org
お問合せ:広報担当 松本 眞理 (mmatsumoto@dndi.org / TEL 03-4550-1195)

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