<2018年3月29日DNDiが配信したニュースの和訳です>
ジュネーブ発 – 日本の製薬企業である第一三共RDノバーレ株式会社と非営利の研究開発組織であるDNDi (Drugs for Neglected Diseases initiative 顧みられない病気の新薬開発イニシアティブ) は、このたび新たな天然物創薬プロジェクトに対し公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金 (GHIT Fund) からの1,190万円 (約9万ユーロ) の資金提供が決定したことをお知らせいたします。
本プロジェクトでは内臓リーシュマニア症およびシャーガス病を引き起こす原虫に対し、第一三共RDノバーレが保有する天然物ライブラリー (30,000サンプル) をスクリーニングし、有望なヒット化合物を同定することを目指しています。スクリーニングはDNDiのパートナーである韓国のパスツール研究所で行われます。
顧みられない病気に対する革新的な治療薬は、オンコセルカ症 (河川盲目症) の治療薬であるイベルメクチンやマラリアの治療薬であるアルテミシニンのように天然物から生まれていますが、キネトプラスト類が引き起こす疾患についてはこれまで天然物創薬の可能性がほとんど検証されていません。本プロジェクトではそれら疾患 (内臓リーシュマニア症およびシャーガス病) に対する天然物スクリーニングに取り組みます。
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以上
Photo credit: Fábio Nascimento-DNDi
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【第一三共RDノバーレ株式会社について】
第一三共RDノバーレは、革新的創薬を支える技術基盤プラットフォームと、高品質な臨床開発プロセスにより、第一三共グループのグローバル研究開発機能の一翼を担っています。対象疾患領域によらない創薬共通機能を基盤プラットフォームとして、国内では類を見ない研究開発支援ビジネスモデルにより、様々な事業を展開しています。www.daiichisankyo-rdn.co.jp
【Drugs for Neglected Diseases initiative, DNDi:顧みられない病気の新薬開発イニシアティブについて】
Drugs for Neglected Diseases initiative (DNDi: 顧みられない病気の新薬開発イニシアティブ) は顧みられない病気の治療薬開発 (R&D) に取り組む非営利の研究開発組織です。リーシュマニア症、アフリカ睡眠病、シャーガス病、フィラリア症、マイセトーマ (菌腫)、小児HIV、C型肝炎で苦しむ顧みられない患者に新たな治療薬を届けることを目指しています。特にシャーガス病およびリーシュマニア症を対象に、新たな化合物のスクリーニングと新規治療薬の開発を重点的に進めています。www.dndi.org
【DNDi Japanについて】
DNDi Japanは、2003年に日本の活動を開始し、2009年に特定非営利活動法人として東京都の認証を受けました。顧みられない熱帯病 (NTDs) に苦しむ途上国の人々を援助するために日本の窓口として、DNDi本部のプロジェクトを支援し日本国内外の協力先と協働して、NTDsの治療薬開発、それに関連する能力開発、ならびに啓発活動など、発展途上国の人々の保健医療、福利厚生に貢献することを目的とした活動を行っています。www.dndijapan.org
お問合せ:特定非営利活動法人DNDi Japan 広報担当 (Email infojapan@dndi.org / TEL 03-6258-0303)